夏の現場には空調服がおすすめ!その仕組みやメリットを徹底解説
年々夏の暑さが厳しくなり、熱中症対策や暑さによる集中力の低下を防ぐ手段はないかと苦慮している現場は多いのではないでしょうか。
建築現場や工事現場での炎天下での作業や、空調のない工場内での作業や、エアコンを入れていても全体に冷気が行き届かない現場などは、どうしても熱中症リスクが高くなってしまいます。
そのような中で、注目を集めつつあるのが空調服です。この記事では、空調服の仕組みや価格帯、どのような現場で役に立つのか、空調服のメリットやデメリットなどについて解説します。
1. 空調服とは?
空調服とは、作業服にファンがついているもののことです。
作業服のようなデザインだけでなく、レジャーやスポーツなどでも着ることができるようなおしゃれなデザインのものも増えてきています。
1-1. どのような仕組みなの?
空調服は、服に取りつけられているファンを回し、体から発生した汗をすばやく蒸発させて、気化熱によって体温を下げるという仕組みです。
ただ風が送られてくるから涼しいというだけのものではありません。
ファンは腰のあたりに取りつけられていることが多く、ファンによって発生させられた風は襟元や袖口から出ていきます。
※ 左右の腰のあたりに取り付けられた2個の小型ファンにより、服の中に外気を取り込み、汗を蒸発させることで、発生する気化熱で体を冷やし、涼しく快適に過ごせます。(イメージ)
1-2. バッテリーの性能は?
空調服に取りつけられているファンは、バッテリーによって動いています。
充電式のリチウムイオンバッテリーがほとんどですが、乾電池式のものもあります。
バッテリーの性能は、メーカーによってさまざまです。重量は250g前後が多く、最大出力は7Vから12V程度です。
設定可能なファンの強さにもよりますが、強設定での持続時間は約4時間から8時間が多いようです。
1日中使用するのであれば、予備のバッテリーが1つあると安心といったところでしょう。バッテリーが防水設計になっているものもあり、水道工事のような、防水機能が必要な現場では完全防水のバッテリーがおすすめです。
1-3. 価格帯は?
空調服の価格帯は、ファンやバッテリーなども込みで1万円から3万円程度です。
ただし、長袖か半袖かベストタイプか、フードがついているかどうか、素材が何でできているかなどによっても価格が変わります。
2. どのような現場で役に立つの?
空調服は、どのような現場で役に立つのでしょうか。
2-1. 炎天下での作業
どうしても、屋外で作業しなければならない現場もありますよね。
屋外だとエアコンを入れることはできませんし、夏は炎天下になり熱中症などのリスクが非常に高くなります。
屋外での作業時に空調服を着れば、個人単位で体を冷やすことが可能です。
2-2. エアコンの効いていない屋内
屋内でもエアコンが入れられない建築現場や、エアコンが入っていても全体に冷気が行き届かない、工場内での作業などもあるでしょう。
このような現場では、屋外と同様に熱中症対策が必要です。
屋内での作業時にも、空調服は役に立ちます。
また、エアコンを導入しても冷気が行き届かないほど広い現場であれば、エアコンを入れるよりも作業員に空調服を貸与するほうがコストを抑えられるでしょう。
空調服があれば、エアコンの効かない現場でも、服の中に空気を送り込んで汗を蒸発させ、体温を下げてくれるので熱中症対策に効果的です。
2-3. 農作業やレジャーにも
工場などでの労働だけでなく、農作業も屋外での作業となるため、空調服を取り入れるところが増えてきています。
また、イベント会場の設営や管理スタッフ、警備員や交通誘導スタッフなど、屋外での仕事となる人全般に空調服が用いられ始めています。
仕事だけでなく、夏のイベントや野外フェスなどレジャーやスポーツを楽しむときに一般の人が着用するケースも出てきているのです。
3. 空調服のメリットとは?
空調服のメリットとは、どのようなものなのでしょうか。
3-1. 熱中症対策
空調服を着用することで、熱中症のリスクを軽減する効果が期待できると言われています。
熱中症とは、体温が上がりすぎたり汗をかきすぎたりすることによって、めまいや頭痛などを引き起こすものです。
体温が上がりすぎる前に空調服で体温を下げることができれば、熱中症になりにくくなります。
3-2. 体力を消耗しにくい
人間の体は、暑いと感じると汗が出るようになっています。暑いと感じる状態が続いてしまうと汗をかき続けることになり、体力を消耗します。
しかし、空調服で体温を下げれば暑いと感じなくなり、余計な汗をかくことがなくなるでしょう。
空調服を着ていれば、適度な汗をかいた段階で体温を下げてくれますので、汗のかきすぎによる体力消耗を防ぎます。
3-3. 皮膚トラブル予防
汗をかいた状態を放置していると、あせもができるなど皮膚トラブルの原因になります。
空調服を着ていれば、すばやく汗を蒸発させるため、皮膚トラブルを予防することができるでしょう。
3-4. 作業効率アップ
暑さに耐えながらの作業となると、どうしても集中力の低下が見られます。
熱中症までいかなくても、暑いと意識がぼんやりするなどの症状が出ることもあるでしょう。
空調服で快適な温度を保ち、余計な体力の消耗を防ぐことによって、作業効率アップの効果が期待できます。
※イメージ
4. 空調服のデメリットとは?
空調服のデメリットとは、どのようなものがあるのでしょうか。
4-1. 環境や体質によって効果が異なる
温度が高すぎる環境では、ファンの風がぬるくなりあまり涼しく感じられない場合もあります。
気化熱による体温の調節にも限界があり、温度が高すぎると十分に体温を下げられない可能性もあるでしょう。
こともあるでしょう。
湿度が高すぎる環境では、汗が蒸発しづらくなります。
また、先述した通り、空調服は汗を蒸発させた気化熱で体温を下げるものです。
体質的にあまり汗が出ない人の場合は、効果が薄く感じられる場合もあります。
細かい手作業が必要な現場では、長袖の空調服を着ていると袖口から出る風が作業の邪魔になるときがあります。
半袖やベストタイプの空調服もありますので、行う作業に合わせて袖の長さを選ぶ必要があります。
4-2. バッテリー切れに注意
空調服を着用する場合、特に気を付けていただきたいのがバッテリー切れです。
バッテリーが切れると、ファンが動かなくなってしまいます。
空調服はファンを回す前提で作られていますので、通常の作業服よりも通気性がよくありません。
バッテリーが切れた状態で空調服を着ていると、通常の作業服よりも熱中症リスクが高くなってしまいます。
バッテリーの残量に気をつけ、なるべく予備のバッテリーを用意するようにしましょう。
5. 空調服を使用した人の感想とは?
空調服を使用した人の感想には、どのようなものがあるでしょうか。
5-1 . 体が楽で、作業の効率が良くなった
空調服を着用し、ファンのスイッチを入れた瞬間から涼しいという声が多くありました。
一度着用すると、暑い時期は手放せないという声もあります。
仕事で着用してみて、プライベートのために購入する人も増えるかもしれませんね。
着用していると体がすごく楽で、汗のかき方が違うという声もあるようです。
暑い現場でも涼しくて体が楽だと作業の効率が良いそうです。
快適に仕事ができるという声が多く上がっています。
※イメージ
※NSP:株式会社エヌ・エス・ピー
詳細はこちら
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
熱中症対策用空調服
※イメージ
東電物流株式会社
詳細はこちら
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「空調服」および空調服関連製品の販売
5-2. 見た目が気になるという声も
ファンがついているのが外からくっきり見えてしまうため、見た目が少し気になるという声もありました。
また、空調服は風が循環して膨らむため、作業中危険な箇所に体が触れるリスクがあることが気になる、という意見もあるようです。
6. 暑さ対策に空調服を取り入れよう!
空調服は、炎天下での作業やエアコンが入れられない現場での活躍が期待されます。
毎年のように熱中症患者が出ていますから、現場として対策を講じないわけにはいかないでしょう。
作業員の健康を守るためにも、暑さ対策には万全を期しておきたいものです。
デメリットとして挙げた項目は、現場の作業内容に合った袖の長さを選んだりバッテリー残量に気をつけたりすることで対処できます。
一度着用すると手放せないという感想があるほど、メリットが感じられるものです。
今、注目されつつある空調服を現場に取り入れてみてはいかがでしょうか。